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身体は一つのユニットである。

これは前回のオステオパシーについての記事でオステオパシーの原則の一つであると書きました。
私はこの考えがとても好きで、オステオパシーに魅了された一つの理由にもなります。

自己紹介にもあるように元々私は理学療法士として病院や施設に勤務していました。
もちろん全てがとは言いませんが、学生時代より様々なリハビリを見てきた印象としまして、肩に問題があれば肩のリハビリ、膝に問題があれば膝のリハビリなど問題部位にフォーカスを当てていると感じることが多かったです。

もちろん今の西洋医学のように、心臓内科、消化器外科、眼科など専門に特化することでより深く様々なことを知り、より良い医療を提供できるかと思います。
リハビリに関しても同じです。

ただ結果としてオステオパシーを学び、身体を一つのユニットとして捉えてアプローチすることで肩の問題に対して肩にばかりアプローチしていても良い効果が得られないのに、足に対してアプローチすることにより肩の問題が改善することも多々あります。

それもそのはず、人体の組織は膜というものに全身包まれています。
筋肉であれば筋膜、骨であれば骨膜、血管も血管膜に、神経も神経膜に…と組織は膜に包まれ、そしてそれらは互いに全身で影響を及ぼしあっています。

先ほど、リハビリでは問題部位にフォーカスする傾向にあると記載しましたが、それも少しずつ変わってきてはいる印象にあります。

それは療法士がリハビリ以外のことを学ぶようになった、つまりオステオパシーやカイロプラクティック、また巷でも流行っている筋膜リリースなどの到来により変化しているかと思います。

私自身も約10年前に、初めて筋膜リリースについて学びました。
これは私の中で大きな一つの転換点であったと思います。その筋膜リリースについて学んだことで膜について考えが深まり、全身に対して考える必要があること、姿勢について、はたまた動作についてなども考えが大きく変わりました。

例えば、今まで肩に問題があれば肩に関連する筋肉や靭帯、関節包などの組織に問題があるのか?という視点ばかりで見ていましたが、筋膜について勉強するようになってからは全身で捉え、肩に対してアプローチするにしても前準備として他の部位に対してどんなことを行っておく必要があるのか?など考えが深まっていきました。

そういったこともあり、オステオパシーについて知った時にとても惹かれたものがあったと思うと、筋膜リリースについて学べて大変良かったと思います。

そして、オステオパシーについて勉強していくことで、筋膜という視点だけでなく、内臓や頭蓋なども含めたより細かい解剖が全身に対してどう影響するのか、どうアプローチをしていけば良いのかという視点を持つことができ、更に考えの幅が広がりました。

全身が膜によって包まれているからこそ、各組織が関連し合っているからこそ私たちは動くことができる、生きてゆける。

身体は一つのユニットである。

この教えを基により幅広く、より深く人体について学び、人体の神秘を堪能していきたいと思います。